くたびれナースマンです。
診療報酬改定、看護必要度の続き。
先週金曜日に改定情報がオープンになり、各病院の情報が入ってきました。
A病院は初めからあきらめ10対1に類下げ、B病院はなんとかクリアできるか!?
C病院は手術の恩恵を受け、予想より上回るとのこと。
大手と言われている1000床規模で高度救急を持っているところは余裕?
各々の病院でのシュミレーションが表面化してきております。
前回は追加されたC項目に関して簡単に書きましたが、
今回は全体で変更があった部分。
①短期滞在手術料を算定する患者は除外
これは包括支払い制度です。いくつかの対象疾患での手術は包括料です。
眼科の手術や睡眠時無呼吸の検査。内視鏡ポリープ切除。ヘルニア根治術が代表ですかね。
今回の改定ではシャント拡張のPTAや尿管結石の砕石、ガンマナイフも追加されていますね。
多くは全身麻酔ではなく看護必要度からみると対象外なんですが、ヘルニア根治術はパーセンテージを下げる項目、また新規追加のPTAも選択的血管処置から除外される項目ですね。
しかし、全体的には除外ということで、母数を減らしてくれるので恩恵をうける病院があるかも知れません。
②評価者の拡大
これは看護必要度のパーセンテージではなく、看護師の業務軽減ですね。
今までは研修を受けた当該病棟の看護師とありましたが、改定で研修を受けた他職種(薬剤師やリハビリ)も可能と出ました。
看護職としてうれしいい部分です。この看護必要度かなりの業務量なので、この改定はうれしい。
他の項目は別に気になるような部分ではなく、実際の業務には影響しないの割愛します。
前回の追加部分も含め、一番大きな変更はクリアの基準値の変更です。
15%が25%に変更。(許可病床200床以下の病院は23%)
たかが10%増、されど10%増。多くの病院は「されど10%増」です。
少し15%と25%の違いを
100床のDPC病院 7対1です。
稼働率は80% 、稼働日数は30日 (100×0.8)×30 = 2400
患者数2400で、平均在院日数18日以下をクリアするには150名の入退院が必要
延べ患者数 2550名 で平均在院日数17日。 (ギリギリですが)
2550の15%は382.5。 該当が383あれば15%クリアですが
すべて手術5日間該当で計算して、383÷5=約77件の手術が必要になります。
次に25%では、2550の25%なので該当が637.5。638の該当数が必要。
同じくすべて手術5日間で計算すると 638÷5=128件と。
10%増になるだけで、手術件数を51件増やさなければ対応できないという結果に。
かなり荒っぽい計算です。ここに救急や内科的処置が加味されるので、数字は大きく変化すると思いますが、
基準値に届かそうと考えている病院は、かなり患者層と集客をしなければクリアができないでしょうね。
というより、病院がそんなに簡単に患者層を変えたり、いきなり患者が増加するわけがないので、
現状は10対1に類下げする病院が多く出てくると思います。(中医協の思惑通り)
かなしいお知らせばかりですが、もう一つ悲しいお知らせ。
改定が4月に施行されますが、3月31日時点で7対1の基準をクリアしている病院には半年の措置期間が設けられます。
つまり、9月までは25%クリアしていなくても、7対1で運用できるということなんですが、その半年後10月より看護必要度の
データ提出が必須になります。
これは何を意味するかというと、
不正防止という観点。今までの必要度は病院が○○%でしたという自己申告。
悪く言えば、いくらでも操作できるということですね。(なんと甘いチェック体制)
DPCデータと看護必要度データの突合が容易にできるために、より一層厳しい監査が入るのでは予想されます。
今回の改定は、クリア基準のハードルとデータ提出による、病院内情の丸裸。
7対1の締め上げが、本格化する改定だと感じております。
ナースマンでした。
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